東京都北区東十条に老舗のとんかつ店がある。
店の名は『みのや』という。
このとんかつ店は僕にとっての思い出の店なのです。
目次
はじめての一人暮らしで初めての食事がみのやだった。
社会人1年生をスタートするにあたり一人暮らしの地に選んだのが、東京都北区東十条だった。
あれから十何年も経ったけどその日のことは鮮明に覚えている。母が実家から家財道具などを運んでくれたんだった。
夕方くらいに母は車で帰って行ってしまった。その途端、すごく寂しさを感じた。それと同時にこれから始まる社会人生活に胸を踊らせていた。
お腹が空いた。
もう夜になっていたけど、家には何も食べるものがなかった引っ越し初日。
フラフラと街を散策する事にした。駅から徒歩2分という好立地にアパートを借りたので、土地勘もない地での散策といっても駅に行くことくらいしか思いつかず、あっという間に散策終了。
そんな中発見したのが、駅前に店を構えていた『みのや』だった。
少し迷ったけど思い切って店に入ってみたら、そこには店主のおじいちゃん。
僕がキョドっていたからか、優しく迎え入れてくれた。いまでもおじいちゃんのことは忘れない。
いまでも通っているみのや
そんな僕にとって思い出の地、みのや。
当時はお世辞にも綺麗と言えない店だったが、数年前に改装リニューアルをしてすっかり小綺麗な店舗に様変わりしている。
とんかつをリズミカルに揚げる音は変わっていないが、おじいちゃんがお父さんに変わっている。たぶんおじいちゃんの息子さんなのではないかと思うが、定かではない。
看板娘?のお婆ちゃんは健在。相変わらず激アツの豚汁をよそってくれている。
値段が少々上がりました
この『みのや』は最強コスパ店として東十条界隈では有名だ。
ちょっと昔まで、ロースとんかつ定食がなんと500円だったのだ。それがランチもディナーもいつでも食べられるという状態だった。
残念ながら、いまは600円。原材料費や人件費の上昇によってやむを得ないだろう。
しかし、600円でも相当なコスパである。600円でとんかつとマカロニサラダとキャベツの千切り、それにおいしい炊きたてご飯に激アツの豚汁付き。
改めて、すごいお店だなとしみじみとしてしまいました。