久々に中小企業診断士ネタです。
私は副業で中小企業診断士の仕事をしたりしています。コロナで大変な業界がある中、何か診断士として社会貢献をしてみようということで、月次支援金の事前確認を実施しています。
月次支援金を簡単にいうと新型コロナの感染拡大に伴い緊急事態宣言やまんえん防止措置などの影響を受け、売上げ減少等で困っている中小・小規模事業者に現金を給付するというものです。
https://ichijishienkin.go.jp/getsujishienkin/index.html
今回の月次支援金より前に、一次支援金という支援金制度があったのですが、その時にダミー会社を設立してお金を騙し取る支援金詐欺が横行したため、月次支援金では事前確認制度が導入されました。
事業者さんは、この事前確認を受けないと本申請ができない制度になってしまったので、この事前確認を実施してくれる登録確認機関を探さなければなりません。
登録確認機関は、全国の商工会や金融機関のほか、税理士や行政書士等の士業が担っており、その中に中小企業診断士も含まれております。
私も中小企業診断士の端くれとして、今回、事前確認をボランティアで稼働しようと思ったわけです。
目次
事前確認の実態
事前確認の依頼は毎日コンスタントに電話がかかってきたり、メールが送られてきます。想像より多い印象ですね。
私みたいにひっそりと事前確認を行なっている個人診断士に対してなんでそんなに多くの依頼がくるのかなと思っていたのですが、どうやら商工会や金融機関や税理士法人など(その他もほとんどそうですが)は、会員限定でしか事前確認を実施していない状況のようなんですね。それで一見さんの受け皿がほぼ皆無のようです。
私は依頼があれば事前確認を無料で実施しているのですが、それってかなり珍しい部類なのではないかなという印象を持っています。私にたどり着く人のほとんどが「あ〜月次支援金ですか〜事前確認はお断りしてます〜」と言った具合で2〜3件断られた方が多いです。
その状況は果たしてどうなんだろうとも思いますが、実際、事前確認を実施するとなると少なくとも30分は時間を取られますし、その工数に対して1000円の報酬(国から支払われます)しかないっていうのは正直割に合いません。
ですから、私みたいに本業は別にあり、副業士業のような人が良心でなんとか対応しているような状況なのではないかなと思います。(中には一件五千円とかで受けてる士業もいるみたいですが気持ちは痛いほどわかります)
国の制度運用に問題がありそう
今回、事前確認機関を担ってみて思ったのは、民間企業のように事業自体がシステマチックに運営されていないし、かなり人力に頼る制度設計になっているので、かなりめんどくさい事になってしまっているような気がします。
しかも事前確認でOKとなっても、本申請で「不備ループ」と呼ばれる事態に陥ってしまう事業者さんもいらっしゃるといった話も聞きます。(ここは事前確認の登録確認機関はノータッチです)
コロナが流行してもう1年半になりますが、なかなかスムーズに事は進まないなと痛感する毎日です。
そういった状況を私が改善できるかと言ったらノーですが、何か少しでも役に立てることがあるのなら今後も細々と事前確認は続けていこうと思っています。