まもなく中小企業診断士の二次試験ですね。
この時期、二次試験を受験する予定の人は追い込みに忙しいでしょう。僕は2015年10月の中小企業診断士二次試験を受験し、合格しました。ガチ多年度受験生でした。
実に4回目の二次試験での合格、とてもうれしかったのを今でも覚えています。
さて、僕がどのようにして中小企業診断士試験の合格を掴んだか、どのように二次試験に挑んでいたかについて振り返ってみることにします。
目次
受験遍歴
僕はいわゆる多年度ベテラン受験生です。受験遍歴は下記の通りです。
2009年 一次試験不合格(4科目合格)
2010年 一次試験不合格(2科目合格)
2011年 一次試験合格、二次試験①不合格
2012年 一次試験(免除)、二次試験②不合格
2013年 一次試験不合格(5科目合格)
2014年 一次試験合格、二次試験③不合格
2015年 二次試験④合格
このように、一次試験は2回合格し、二次試験は4回も受験しています。
最初に二次試験を受験する権利を得たのは、診断士の勉強を始めてから3年が経ってからでした。つまり一次試験合格に3年もかかりました。合格まではなんと7年間です!!
長く厳しい受験生活へ
最終的に二次試験の合格まで、7年ものあいだ試験勉強に費やすこととなりました。
この期間を振り返ると、最初と最後の1年はものすごく勉強して、それ以外の期間は、ゆるく勉強を続けていたように思います。
周りの受験生を見ていると、勉強を開始した最初の2年間で一次試験に合格できずに勉強を辞めていく人が多いかなという印象でしたが、わたしは諦めずに7年間も勉強を続けました。
本業の仕事もありましたから、自分なりに得体のしれない診断士二次試験への向き合い方というものを模索しながら、自分なりの受験スタイルを構築していきました。
初年度以外は試験勉強によって生活のリズムが乱されるといったことはありませんでした。受験勉強が生活に深く入り込んでこなかったことが、長い受験生生活を乗り越え、無事合格までたどり着けたのだと感じています。
では、1回目の受験から順を追って振り返っていきたいと思います。長文になりますが、是非最後までご覧いただければと思います。
1回目の二次試験
最初の1次試験合格の年ですが、僕は大手受験校T◯Cの1次2次ストレートコースに通っていたので、そのままT社で二次対策講座を受講しました。
一次試験対策と並行して二次試験の勉強をすることがストレート合格の王道ですが、当時は一次試験を合格するかもわからない状況だったので、当然9月までは二次試験対策なんてしていませんでした。
しかし、すでに3年間も一次試験に突破できていなかったので、その年はどうしても一次試験に合格する必要がありました。そりゃ3年も勉強をしていたら、いいかげん一回くらいは合格しないとまずかったわけです。
背水の陣で臨んだ受験生活3年目でしたが、ようやく初の一次試験合格となりました。
ようやく二次試験対策を始めました
一回目の二次試験では、二次試験がどんな試験なのか、何を対策すればよいのかもわからず、当然、解答の型も構築できぬまま二次試験当日を迎え、案の定、撃沈でした。
解答欄も埋めきれなかったと記憶しています。無力感に苛まれ、放心状態で試験会場を後にしました。それでもなぜか、わりと良い結果が出て、ABBCのB判定でした。
この結果を見て「来年は合格できそうじゃん」なんて軽く思っていたと記憶しています。
2回目の二次試験
受験生生活は4年目に突入。引き続き、大手受験校T社に通いました。
理由は、再受講制度を理由したら安かったから(笑)。二次本科生コースというものでした。
このコースは、前年の二次試験不合格を受け、すぐに開始されます。僕はスノーボードが大好きなので、冬にコースが開講するのはとても痛かったです。
二次試験は甘くなかった
土日に授業があったので基本は授業を受けるためスケジュールを空け、たまに気分転換がてら別の曜日に授業を振り替えて、週末は雪山に行くという生活でした。
この年は、とにかく受験校のメソッドに沿い、受験校のスケジュール通りに答練を重ね、いい感じの状態で本試験に挑みました。結果はD判定!!
スノーボードなどちょこちょこ行ってましたが、D判定って。。一年頑張ってまさかのD判定でした。この年で二次試験の権利も失ってしまい、もう受験やめてしまおうかという気持ちに。「これが二次試験か。つら・・・」と本当に落ち込みました。
本当にD判定という結果が信じられませんでしたし、お世話になったT社の先生にこの不甲斐ない結果を伝えるのが忍びなかったです。
3回目の二次試験
失意の二次試験資格喪失から2年後、再び二次試験の舞台に戻ってきました。
2年後ということはつまり、5年目の一次試験は科目合格でした。さすがに受験校に投資するのはお財布的にもつらいので、一次試験対策は独学。
6年目は一次試験2回目の合格をまずは手中にしようということで、仕事が終わった後、図書館やカフェにそれなりに通って勉強を進めていましたが、もう後に引けないということで再びT社へ通うことにしました。
結果としては、前年に取りこぼした残り3科目をクリアして、晴れて合格。3回目の二次試験受験の権利を獲得しました。
3回目の二次試験挑戦
二次試験は2回受けられますので、少なくとも7年目まで行ける権利を得ました(前向き)。
この年(勉強開始から6年目)は、前年の一次試験の結果を受けて、一次二次上級本科生というコースで、引き続きT社のお世話になっていました。
なぜずっとT社だったかというと、D判定の時に受けていた先生の教え方が好きで、この先生のやり方をまじめに習得すれば間違いなく合格できると思っていたというのと、合格して先生に恩返しをしたいと思ったからです。
また、再々受講で割引があり受講費用が安かったという理由もありました(笑)
一次試験は合格するだろうという感触を得ていたので、5月くらいから二次試験の対策はしっかり行っていましたし、時々、答練が用意されていたので、勉強の進捗は受験校のカリキュラム通りでOKでした。そして、10月からはいよいよ本格的に二次の対策です。Tメソッドと先生独自メソッドの融合で、なんとか戦える状態になり、万全の状態で本試験へ向かいました。
アクシデント発生
しかし、この年は試験会場でアクシデントが発生しました。一科目開始後しばらくして、おなかの調子が悪くなってしまったのです。
我慢していたら次第に猛烈な腹痛に・・・。二次試験は時間との勝負なので、集中が途切れながらも80分をトイレに行かずに頑張ることにしましたが、今思い返してみても事例1の記憶はほぼ残っていません。
休み時間にトイレに行き、その後はなんとか事例4まで戦ったものの、結果はCAABのB判定。。協会に得点を開示請求したら5点足らずといった具合でした。
またもや家族や先生に合格を報告することはできませんでした。事例1を普通に受験できていれば合格したかもしれなかったという思いは今もなおあり、なんとも消化不良な状態でした。
ということで、3回目の二次試験(つまり6年目の受験)も不合格という結果に終わってしまいました。
翌年は4回目のチャレンジになるということを意味していたのですが、4回目が不合格だったらさすがに受験を辞めようと決めました。
また、「普段飲まないエナジー系ドリンクはほどほどにした方が良い」ということを学びました。これは今後の人生にも役に立つ時がくるかもしれないですね。
4回目の二次試験(合格)
いよいよ受験生活も7年目に突入です。まさかこんなに長丁場になるとは。。
4回目となると何かを変えないといけないという気持ちになり、これまでお世話になった受験校を変えることにしました。インターネットで調べるとどうやら二次試験専門のM◯C社が評判が良いということで、講座説明会に参加してみることにしました。
そこでは前年の合格率が50%を超えていたこと、模擬授業で明確な合格答案の書き方の一部を教えて頂いたこともあり、即決でM社を受講することにしました。
M社に通って開眼
M社は解答の型をすごく重視していました。簡単に言うと、どんな問題でも事前に決まった答えを書けば合格できるよ!(笑)というメソッドでした。マジかよ!?と思ったのですが、これが本当なのです。
この年はまず徹底的に過去問研究を行いました。M社からは過去10年分の過去問と模範解答が配られました。10年分という量にびっくりしましたが、ここは信じてついていこうということで、模範解答を憶えるくらい読み込みました。そして気づいてしまったのです。
毎年問題文は違うはずなのに「同じようなことしか回答していない」ということに!
合格しそうな解答を自分の頭の引き出しにストックしておいて、その答えが使えそうな問題が出たら、引き出しから出して、解答欄にそっと置いてくればよかったのです。このメソッドを習得するのには割と時間がかかったのですが、M社の答練を通じて磨くことができました。
過去3回の二次試験では時間切れを起こしたり、大事故を起こしていたのですが、この年は事例4以外はすべて5分前に解答を書き終えることができたのです。事例4の解答を終え、見直しをしている最中に、「もしかしたら合格したかもしれないな・・・」と思ったこと、ここに至る3年間のT社での勉強と1年で磨き上げることができたM社メソッドのおかげだと感謝する余裕すらあったことを今でも記憶しています。
勉強開始から7年…
結果はAACAで
総合A判定の合格!
めでたく7年間の中小企業診断士試験に終止符を打つことができました。
7年間に及ぶ中小企業診断士試験を振り返って
振り返ってみると、僕は他の受験生に比べて明らかに頻繁にスノーボードやサーフィンに行ったり、大好きなサッカー観戦を週末に組み込むなどしていました。
なぜか。すごく頑張って勉強した一年目に悟ったのです。
「こんなに時間を費やしたのに、いろいろなことを犠牲にして勉強したのに、結果も出せずに一体なにをやっていたんだろう」と。
それで、「資格試験勉強に貴重な時間を費やしすぎるのはリスクが高い」と思うようになり、仕事や趣味も充実させながらゆるく勉強をすすめるスタイルに変えたのです。
人それぞれだと思いますが、僕の場合はこのスタイルにチェンジしたおかげで、何度不合格になっても諦めず、受験生活を続けられたと思いますし、最終的に合格を勝ち取ることができたと思います。
中小企業診断士はたくさんの出会いがある
中小企業診断士試験合格後は、中小企業診断協会主催のフォーラムや、中小企業診断士の方々との親睦会、東京都協会公認の研究会などに参加しています。
そこでは本当にいろいろなバックグラウンドの方と知り合うことができますし、執筆活動や、補助金申請サポート、各種事務局業務など診断士の仕事も少しづつではありますが経験ができています。
仕事ももちろんですが、人的なつながりを得ることが診断士資格取得の大きな目的の一つだったので、試験に合格してこのような繋がりができていくことはとても嬉しいですね。
僕は副業で診断士活動を続けていく意向ですが、今後、もっと仕事の幅を拡げていきたいなと思っていますので、今後もアクティブに行動していきたいと思っています。
さて、これをお読みくださっている方は、合格された方、残念ながら不合格になってしまった方、二次試験直前の方などさまざまいらっしゃることでしょう。
これから二次試験を受験される方、残り2週間ほどの二次試験勉強となりますが、合格の先の楽しい世界を想像しながら最後まで頑張ってください。
残念ながら不合格となってしまった方、諦めなければきっと努力は報われると思います!!
合格された方、本当におめでとうございます!
ということで、今回のブログはここまでとします。お読みいただきありがとうございました。
おまけ:再現答案作ってますか?
それと、めでたく二次試験を突破した方は『再現答案』を作っておくと良いですよ!
それでは
貴重なお話ありがとうございます。多年受験が多いと聞いていますが本当ですね。2次も過去問が大切とのこと非常に参考になります。また診断士の活動状況を追々教えて頂ければ幸甚です。
コメントありがとうございます。結構前のことなので最新の状況はわかりませんが、過去問から傾向を掴むことは非常に効果的だと思いました。診断士活動のこともここで書ける内容については時々UPしていこうと思います!